知っておきたい「夏バテ」と「熱中症」の違い、症状・原因・対策とは

夏バテだと甘くみている間に熱中症という危険な状況に置かれることもある暑い夏。エアコンの効き具合での体感差も気をつけたいところですね。夏バテと熱中症の原因・気を付けたい症状と対処法を理解して、暑い夏に負けずにしっかり乗り切りましょう!

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暑い夏、「夏バテ」と「熱中症」から家族を守ろう!

暑い夏はエアコンの効いた涼しい部屋と暑い外との体感差があると、気づかない間に体調を崩していたというのが多いですよね。夏バテかな?と思っていたら知らない間に「熱中症!」なんて危険もあるから気を付けておきたいですね。夏バテしやすい環境と熱中症になりやすい環境を意識することで、暑い夏を上手に家族全員で乗り切っていきましょう!

夏バテの原因と症状

メカニズム

日差しの強くなってくる時期、室内と外の体感差で体調を崩し、夏バテになりかけてというのはよく耳にします。夏バテになりやすい状況やメカニズムをしっかり意識しておくと、夏バテを上手に乗り切れるかもしれませんね。では夏バテを引き起こす状況をチェックしていきましょう。

  • オフィスなどでエアコンが効いて冷えている部屋から、暑い日差しの外へでるなどで引き起こされる夏バテは、激しい温度の差を体が調整しようとして体力を消耗させてしまいます。また、室内のエアコンが効きすぎた状態だと自律神経の働きを崩す原因にもなるため、外との温度差でさらに追い討ちをかけられた状態になっています。自律神経のバランスが崩れることで胃腸の働きは弱まり、体はだるさを感じるようになります。次第に食欲も落ち夏バテになっているのです。
  • 気温も高く、湿度も高い状況下に置かれることは、汗を発汗する出口が詰まることもあります。出口が詰まると汗を出す作用がスムーズに行かず体温の調節がバランスを崩します。また、外で長時間の作業をするなど直射日光の下にいる時間が長くなると体の水分が足りず、夏バテになっていきます。しかしこの状況が悪化すると熱中症を招く危険があるため、注意が必要な状況だといえます。
  • エアコンの室外機が周囲に密集するような住宅街では、夜の間も温度が下がりにくくなっていて、暑い夜を過ごす場合もみられるようになりました。夜でも暑い状況で睡眠に障害を招くようになります。昼間の疲れを解消するはずの夜で解消できず、疲労が溜まり夏バテを引き起こすようになります。

症状

夏バテは、暑さを調整しようと体温調節機能がバランスを崩し、体が全体的に疲労を感じるようになるため、常に体が重くだるさを感じるようになります。また、日中の暑さで熱帯夜になると夜も寝苦しくなり睡眠が邪魔させてしまいます。睡眠が満足に取れなくなると日中の疲れを回復できず、しだいに自律神経も乱れるようになります。自律神経が乱れると食べ物を消化する機能などが弱くなり、徐々に食欲が落ち、体が必要なエネルギーやビタミンの摂取が不足するようになります。夏バテは暑さからくる体調不良の悪循環に陥ってしまうようになるのです。夏バテの症状には次のようなものがあります。

  • 全身のだるさ
  • 疲労感
  • 食欲不振
  • 無気力
  • 眠気

予防するための対策

夏バテは体の疲労感を回復させ、必要な栄養を摂取する必要があるため、栄養を意識した食事をとるように心がけましょう。食欲があまりでない場合には無理してこれまでの量をとるのではなく、少ない量でも栄養を重視した食事を取り入れるようにします。体力を回復するためにビタミンB群やカロテン、ビタミンCを豊富に含んだ食材を積極的にとるようにし、エネルギーの代謝をよくするためのマグネシウムなども意識しましょう。食欲を増進させるわさびやコショウ、にんにくやとうがらしなども、刺激が強すぎないくらいで摂取し夏バテを予防しましょう。

ビタミンB1を含んだ食材アリシンを含む食材クエン酸を含む食材ビタミンCを拭く食材ムチンを含む食材マグネシウムを含む食材
  • 豚肉
  • うなぎ
  • アナゴ
  • 玄米
  • 大豆
  • ほうれん草など
  • にんにく
  • ネギ
  • 玉ねぎ


  • レモン
  • 梅干
  • オレンジ
  • キウイ
  • パイナップル
  • トマト
  • ゴーヤー
  • アスパラガス
  • かぼちゃ
  • ピーマン
  • 納豆
  • 山芋
  • オクラ
  • 木綿豆腐
  • あおさ
  • いり大豆
  • わさび
  • なまこ
  • 疲労回復
  • 滋養強壮
疲労回復をサポート疲労回復をサポート免疫力UP胃腸の働きをサポート食欲をサポート


カルナ博士
沖縄の家庭料理にでてくる「ゴーヤーちゃんぷるー」は夏バテにもいいと有名じゃのぅ

夏バテしそう、しちゃったときは

「夏バテになりそう」「夏バテしちゃった」というときの対処方法には、十分な睡眠と水分の補給、環境の見直しなどで早めの回復を心がけましょう。暑さいせいで夏バテをする原因が疲労回復できていないことです。そのため十分な睡眠をとって疲労回復ができるようにし、熱帯夜でも快適に眠れるように、就寝1時間前ぐらいまでにぬるめのお風呂にゆっくり入って体の疲れをとり、寝るときにアイス枕などを利用したりする工夫が必要です。また、暑いと体は汗を出して体温調節しますが、水分が不足すると発汗する量が足りず体温調節がうまく働かないこともあります。しっかりこまめに水分補給をしましょう。また、室内と外との温度差などで自律神経が乱れやすくなるため、室内では体が冷えすぎないように羽織るものを準備したり、体の露出が広い服装は避けるようにする工夫が必要になります。早く回復するためには栄養もしっかりとることも忘れずに意識してみましょう。

このような対策をとってもなかなか体調が回復しない場合には別の病気が隠れている場合もありますので、体調不良が長引く場合には医療機関を受診するようにしましょう。

熱中症の原因と症状

メカニズム

夏の暑い時期に気をつけたい熱中症ですが、熱中症になるメカニズムをみていきましょう。

  1. まず、私たち人間は体内の温度を36度から37度ぐらいに保てるように、体の中で熱をつくり、余分な熱は体の外へ放散させています。屋外でスポーツを楽しむ場合には、筋肉を動かすことが多くなるため体の熱は上がりますが、夏の暑い時期では体が動いていなくても熱が上がるようになります。
  2. 体の中の熱が上昇すると血流が全身に流れて体の外へ熱を放散させる働きをするのですが、暑い時間が続いてしまうと全身に送る血液量が足りなくなり、血圧が下がるようになります。血圧が下がることで脳へ十分な酸素が供給されず、立ちくらみやめまい、意識を失うということが起こります。これを熱失神といいます。
  3. また、体の熱を外へ逃がすときに血液から作られる汗で熱を放散させますが、体内の水分が不足する脱水症状にまで陥ると、全身倦怠感や悪心、頭痛などが起こるようになります。これを熱疲労といいます。
  4. さらに、脱水で不足するのは水分だけではなく電解質も汗の中に含まれているため、体からは電解質の成分である塩分まで不足する状態に陥ります。塩分は筋肉の動きに必要な成分なので、塩分が不足すると手足がつったり、筋肉がけいれんを起こすようになります。これを熱けいれんといいます。
  5. 体の中の熱が上がり、血液量も水分も塩分も足りず、熱を調整するための機能が働かなくなり、倒れたり意識障害などがでる状態が熱射病と呼ばれる状態です。

暑い屋外に長時間いると、熱射病になるリスクがあるということを理解しておきましょう。近年では気温の上昇に伴い、室内にいても熱射病を発症するケースも増えてきたため、室内の気温の上昇にも注意したいところです。

症状

熱中症の症状について軽度から重度の段階を理解しておきましょう。

軽度(Ⅰ度)
その場で応急処置が可能な範囲
  • たちくらみ・筋肉痛・筋肉の硬直
  • 大量の汗をかく
中等度(Ⅱ度)
病院での処置が必要な範囲
  • 頭痛・気分の不快・吐き気
  • おう吐・倦怠感・虚脱感
重度(Ⅲ度)
入院して治療をうける必要がある範囲
  • 意識障害・けいれん・手足の運動障害
  • 高体温

暑い状況で体調の変化を感じたら、無理をしないことが大切だといえます。

予防するための対策

熱中症を予防するための対策には屋内・外で遊ぶ子どもや部活をする学生など、高齢の人たちへの対策も必要になってきます。外で元気よく遊ぶ子どもには帽子をかぶって遊ぶようさせ、こまめな水分補給や適度な休息をとってあげましょう。また、室内でも子どもは安全だとはいえず、押入れに隠れて寝たり、留守番したりする中で熱中症を招くケースもみられるため、十分な配慮が必要です。部活を頑張りすぎる学生も同じような注意が必要です。暑い中で練習が続くことはせけ、適度な休息、給水を意識しましょう。近年では気温が上昇している原因から高齢者が室内で熱中症を発症するケースも増えてきています。室内でも涼しい服装などの工夫や水分補給を意識するように周囲にいる家族みんなでの心配りが大切です。次のポイントを忘れないようにしましょう。

  • 暑いと感じる場所で無理をしない
  • 室内の温度もチェックする
  • 涼しい服装を工夫する
  • 日傘などを利用する
  • 帽子をかぶる
  • こまめな水分・塩分を補給する

環境省のサイトにも細かいことがのっていますので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

環境省「熱中症予防サイト」

周りに熱中症の人がいたら落ち着いて応急処置を

万が一、周囲で熱中症の症状がみられる人がいた場合には、落ち着いてできる限りの応急処置を行いましょう。

  • 熱中症の症状がみられる:まめい・失神・足ちくらみ・こむら返り・大量の発汗・ぐったりしている・力が入らないような状態で、意識がしっかりしていれば、涼しい場所へ移動して着ている服を緩めて体を冷やしてあげてください意識がなければすぐに救急車をよんでください。救急隊の到着まで涼しい場所へ移し、体を冷やしておきます。
  • 熱中症の症状がみられ意識がしっかりある人を涼しい場所へ移動した場合、衣服を緩め体を冷やした段階で、次に早めの水分補給が必要です。自力で水分が補給できるようであれば、水分と塩分を補給させてください。意識ははっきりしていても自力で水分を補給できない場合や、水分・塩分の補給ができても回復する様子が見られない場合には、医療機関へ搬送するようにしましょう。

体を冷やす場合には首すじや脇の下、大腿部の付け根など、大きい血管が流れている場所を濡れタオルや水、アイスパックなどで冷やすと効果的です。また足はやや高めにし手足のつま先から体の中心部に向かってマッサージをすることも効果がある方法です。

夏バテと熱中症の違い

「徐々に」か「急に」か

夏バテは暑さからくる疲れや、エアコンが効いた状態の環境との温度差などが、自律神経のバランスを崩すことで徐々に食欲がなくなるなど夏バテの症状がでてきます。熱中症は暑さを感じる環境の中で大量の汗をかき、急にめまいなどの症状があらわれます。これには急な気温上昇などの影響も考えられますが、体が汗をかくことで体内が水分・塩分不足に陥ることから起こります。

夏バテ熱中症
原因
  • 暑さによる疲労
  • エアコンが効いた室内との温度差が続く環境
  • 暑さによって大量の汗をかく
  • 体内の水分・塩分が不足
  • 急激な体温の上昇
初期症状
  • 疲労感
  • 全身のだるさ
  • 食欲不振
  • 眠気
  • 立ちくらみ
  • 筋肉痛
  • 筋肉の硬直
  • めまい

熱中症初期症状の回復の遅れが夏バテにつながることも

ほとんどの人が暑い環境の中一定時間だけ身を置く場合でも「くらくら」っとする感覚を味わったことがあると思います。このような比較的軽めの熱中症の初期症状というのは、最初はすぐに水分補給などの対処ができていても、暑さが続く夏では初期症状を繰り返すことで体がリズムを崩し、回復が遅くなると次第に夏バテともいえる食欲の低下に繋がることもあります。日差しの強い日はできるだけ外出は控え、水分補給などの体調管理に努めましょう。

ひばり
だるい感じが夏バテだと思っていたら急に体調が悪くなり、気づけば熱中症になっていたということもあります。急な体温の上昇には注意しましょう。

予防と解消の第一歩は毎日のセルフケアから

夏バテや熱中症の予防には、毎日のセルフケアから予防と解消ができるようになります。その日の疲れはその日のうちに回復できるように、バランスのよい食事に十分な睡眠など、生活リズムの改善を意識しましょう。また日中は急激な気温の上昇なども考えられるため、暑さの中に身を置く環境ではこまめな水分補給・休息を忘れないようにし、日陰や日傘、帽子などを利用する工夫をしましょう。夏の暑さを軽くみていると室内に長くいる環境でも、夏バテやいつの間にか熱中症ということもありますので、日頃から室内の気温のチェックもくせにしておくとよいのかもしれませんね。

参考リンク

労省(熱中症予防のために)
厚労省(熱中症の応急処置)
かくれ脱水ジャーナル
大塚製薬

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